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隠岐島前高校(島根県海士町)を訪問

島根県海士町(隠岐中ノ島)の隠岐島前高校と隠岐國学習センターを訪問してきました。とても素晴らしい機会になり、現地の皆様の丁寧で詳細な説明やガイドに心より感謝を申し上げます。

学生と院生と4人で沢山のお話を伺ってきましたが、研究においても今後の北海道での仕事に向けても大いに示唆を得て帰ってきました。

隠岐島前高校魅力化プロジェクトの皆さんのチャレンジには、隠岐の今を改革のモデルにしてはならないという、ある意味警告にも近い教示が含まれていました。北海道で小規模化する地方の高校と、その高校を必要とする地元自治体の今後を考える上でも、そのことを重く受け止めなければならないと強く感じます。

海士町における現在の確かな実績や目に見える成果の裏には、これまでに筆舌しがたいほどの困難な歩みがあるわけで、それは現在においても進行中なわけです。質疑の中で学習センター長の豊田さんは、「魅力化とはプロセス」だと強調されていました。納得です。またその鍵を地元の方々が握っていることは、隠岐島前高校の著作に登場される海士町役場の課長と地元出身の社会教育主事の姿から読み取れることだと思います。

いわゆる隠岐の「魅力化」をモデルとして受容し拡がりを見せる各地のプロジェクトも、注意深くその歩みを紡ぐことが大切でしょう。学校関係者を含め、そこに生活をする地元の人々と、外部から多種多様な刺激や専門性を持ち込む人々との丁寧な協働が、いかにして編まれているかがポイントです。そして、それを支える形をその場に合わせどのように実現するかが、教育行政学と学校経営論が引き取るべき課題になります。

高校内に島根県が配置する魅力化コーディネーターの重要性も再確認できました。そして、その一人の能力を問うのではなく、その人を含めた組織として捉えることが大切です。隠岐にいる方々はどの方も素晴らしい専門性や個性をお持ちで、魅力溢れる方々ばかり。ですが、ビジョンに基づいた組織化の一要素としてその方々を捉えるということ、それがやはり重要なのだと。隠岐島前高校に勤める魅力化コーディネーターの方々の言葉から、そのことを教わったように思っています。

他にもいろんなことを学び、お話しし、考えていたように思いますが、とりあえずの雑感でした。

写真もいくつか上げておきます。皆さんも機会があれば、ぜひ海士町へ行ってみてください。

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