コペンハーゲン便り16(学校訪問4-2)
私が体験したFrijsenborg Efterskoleの2日間の紹介を続けましょう。
メインサブジェクトの選択が終わり、少し休憩を挟んだら、今度はコンタクトグループの時間だと案内役の生徒が言います。集まりの1つに出てみました。私が参加した集まりでは、ある生徒が自分の進路希望についてノートパソコンのパワーポイントを見せながら発表していました。進路相談の集まりかと思ったのですが、そうではなく、何を話してもいい場。学校生活のルールやcorridorのこと、友人関係や生徒と教師の関係のこと、進路のことでもかまわない。ファミリーグループとも呼び、担当の先生は自分はお母さん役だと言っていました。生徒7人に教師1人が標準で、毎週水曜日に集まりがもたれます。本校の次に訪問したエフタースコーレにもコンタクトグループがあったので、本校特有のものではないようです。朝から晩まで共同生活を送る中でも、家族のように心を打ち明けて何でも話せるグループを設けるという配慮がなされています。
コンタクトグループの時間が終わると、次は教員会議の時間。それにも同席させてもらいました。出席教員17人(校長・副校長含む)、教員の一人が司会をし、教員たちが次々に人指し指をあげて発言を求め、活発に発言が続きます。校長はと言えば、特別な席ではなく教員たちの間に座って、必要に応じて適宜発言をするぐらいです。あれこれ資料が配付されるわけでもなく、形式張らず、必要なことが確認、提案され、30-40分で終了です。長く勤務している先生も多いので要領が分かっていることもあると思いますが、会議のための会議でなく、活動のために必要なことを打ち合わせているのがこの学校の教員会議のあり方でした。
教員会議が終わると、夕方に特別の催しがありました。Jyske Musikkonservatorium(ユトランド音楽学院)の楽団が来て演奏会です。たいへん熱のこもったすばらいい演奏を間近で聞くことができ、生徒も教員もみな大満足の様子でした。
夕方5時半から夕食、6時半から1時間は宿題、読書、インターネット、休憩などのquiet time、その後は自由時間、そして10時半に就寝です。宿直の先生が2人おり、生徒の就寝状況を点検していました。こうして1日が終わります。
翌日は朝6時30分には起床して、6時50分から早朝ランニングです。真っ暗な朝、生徒たちは蛍光色のパーカーを着て、近くの住宅街を10分から20分程度回ります。私も参加しました。ただし、走って倒れると困るので歩きでの参加です(歩いてよいことになっている)。ノルウェーから来ている男子生徒(両親がデンマーク人とノルウェー人)が話をしながら一緒に歩いてくれました。7時半からの朝食を済ませると、8時10分から朝の集会。歌を唄い、先生からの話があり、集会が終わったらすぐ8時半から授業です。こうしてまた1日の活動が始まります。
(写真は、コンタクトグループ(先生がお手製のクリスマスのお菓子を振る舞うところ)、ユトランド音楽学院コンサート、いざ早朝ランニングへ(こんな写真しか撮れませんでした))