コペンハーゲン便り15(学校訪問4*-1)
* 前回はSchool Visit2としたが、国際カンファレンスのオプションとして2つめという意味です。11月3日のオープンスクールの時の学校訪問も合わせると今回は4校目となるので、学校訪問4とします。
2016年12 月14-15日にFrijsenborg Efterskoleを訪問してきました。ユトランド半島中北部にあり、デンマーク第二の都市Aarhusから車で30分程度の場所にあります。先の国際カンファレンスで出会った校長が招いてくれ、14日昼から15日の午後2時まで滞在しました。エフタースコーレは寄宿制学校ですが、そこに泊めてもらったということです。
14日の正午ごろ到着し、早速生徒教職員の集まる食堂へ。前に出ると、女生徒が日本語で歓迎の言葉をくれました(彼女は日本に関心をもっていて日本語をインターネットで勉強したとのこと)。こちらもデンマーク語で名前と日本から来たと挨拶したところ、とても喜ばれて大きな拍手をもらいました。
この学校は1949年に創立され、1990年に現在地に移転、2003年に音楽教室、マルチメディア教室、サイエンス教室を増設していまの形ができあがりました。生徒数は約90名で、3分の1が9年生(中学3年生)、3分の2が10年生です。多様な状況の生徒がおり、年齢は14歳から17歳にわたります。
ランチの後、9年生の女生徒2人が校内ツアーをしてくれました。2人とも英語がすばらしく、smartな生徒です。校舎は曲がりくねった1本の廊下でつながっており、その左右前後に教室や体育館などが配置されるという構造。サイエンス、マルチメディア、音楽、アートなどの教室、集会用ホール、体育館、トレーニングルーム、生徒の居住部屋(大きく6カ所ぐらいに分かれ、corridorと呼ばれる)、キッチン、食堂などを順に回りました。
次に、科目選択のためのガイダンスが開かれるホールへ。この日はちょうどメインサブジェクト(LINJEFAG)の選択の日だったのです。エフタースコーレはあくまで義務教育課程ですから、一般教科も学習するのですが、それだけでなく多彩な活動に取り組めるのが特徴です。本校の場合、6つのメインサブジェクト(Media、Art、写真、音楽、スポーツ、調理)が用意されており、生徒はその1つを選択します(前期後期に分かれるので1年間で2科目取ることができる)。各科目の先生がパワーポイントも使いながら説明。生徒たちはそれぞれのcorridorに戻り、代表の生徒が各自の希望を用紙に記入していきます。自分の希望が通らなかったら困るのではないかと思ったけれど、生徒たちは全然焦っている様子がない。聞いてみると、第3希望までに入ることは可能なので困ることはないと、おおらかなものでした。
受けてみたいメインサブジェクトがあるからこのエフタースコーレに来たのかと何人かの生徒に聞くと、自分のやりたいスポーツ種目があるからという生徒もいましたが、それよりも共同生活を送りながら自分を成長させることができるという声がずっと多いのでした。
(写真は、ガイダンス(メディア科目の紹介)、アートの授業(ガラス細工の作品制作)、スポーツ(バレーボール))